
建設・設備工事業は、
「現場作業+バックオフィス」が共に重く、属人化が激しい業種です。
省力化補助金では 図面管理/積算/現場管理/部材物流の自動化 が評価されやすく、
採択実績も多い分野です。
本記事では、建設業が採択された成功パターンを
現場&管理両面から整理して解説します。
■ 成功パターン①
積算・見積作成の自動化(積算システム導入)
▼現場の課題
- 見積作成に長時間かかる
- 人により精度が異なる
- 属人化が強い
- 営業や現場管理業務を圧迫
▼採択されやすい設備
- 積算自動化ソフト
- 型番・材工拾い出し自動化
- 原価見える化ツール
▼効果例
- 積算:3時間 → 1時間
- 年間300時間削減
- 新規案件対応力向上(売上増につながる)
■ 成功パターン②
施工管理のデジタル化(現場管理アプリ/写真整理の自動化)
▼現場の課題
- 現場記録が紙・写真バラバラ
- 報告書作成が深夜まで続く
- 証跡の不備による手戻り
▼採択されやすい設備
- 現場管理クラウド(写真自動整理)
- 電子黒板(写真データ証跡)
- 作業日報アプリ
▼効果例
- 報告書作成:1日60分 → 10分
- 証跡不備:▲80%
- 移動時間削減(現場巡回回数削減)
“無理な残業削減”は審査官に刺さる効果 です。
■ 成功パターン③
図面管理・BIM活用による工数削減
▼課題
- 図面の探し出しに時間がかかる
- 仕様誤認によるやり直し
- 紙図面更新の手間が大きい
▼設備例
- BIM/3D図面管理
- クラウド図面管理
- モバイル図面閲覧システム
▼効果例
- 図面検索:20分 → 1分
- 設計変更反映ミス:▲90%
- 手戻り工数:大幅削減
施工ミス削減=利益改善 に直結します。
■ 成功パターン④
倉庫管理(資材庫)の省力化:発注・棚卸の自動化
建設業は材料種類が多く、棚卸負担が重いのが特徴。
▼課題
- 見えない在庫ロス
- 余剰在庫・欠品の発生
- 棚卸・発注作業が属人化
▼採択されやすい設備
- RFID/QR在庫管理
- 自動発注システム
- 倉庫管理クラウド(WMS)
▼効果例
- 棚卸:1日 → 1時間
- 在庫ロス削減:▲30%以上
- 調達リードタイム短縮
■ 成功パターン⑤
ドローン活用による現場調査・進捗管理
特に空調・電気配線などの設備工事で効果が大きいです。
▼課題
- 調査に時間がかかる
- 高所での危険作業
- 写真撮影・進捗管理の負荷
▼設備例
- ドローン調査
- 点群データによる見積・施工計画自動化
▼効果例
- 調査時間:3時間 → 20分
- 安全性向上
- 見積精度向上
建設業は 安全性改善と省力化 の両立が高い評価ポイントです。
■ 建設・設備工事業が採択される計画書の特徴(まとめ)
✔ 審査官が見ているポイント
- 労働工数の削減(数字で明確)
- 属人化の解消(技能依存 → システム化)
- 安全性向上(事故リスク軽減)
- 賃上げ要件(①or②+③)の根拠を説明
- 売上機会損失の防止(施工能力UP)
✔ 勝てる流れ
- Before → After を数値で
- 効果根拠は現場ヒアリング&データ
- 写真/工程図の添付
建設業は 省力化効果の証明がしやすい 業態なので、
ヒアリング精度がそのまま採択率につながります。


