
2025年10月24日、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第22次)」の公募が始まりました。
申請受付は2025年12月26日(金)17:00開始、締切は**2026年1月30日(金)17:00【厳守】**です。
1.ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者が生産性向上に資する革新的な製品・サービス開発や海外展開を行う際に、必要な設備投資やシステム開発費用の一部を支援する制度です。
目的は単なる機械導入ではなく、「付加価値を高める投資」を後押しする点にあります。
2.今回(第22次)の主な特徴
(1)申請枠は2種類
| 区分 | 内容 | 補助上限額 | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 製品・サービス高付加価値化枠 | 新製品・新サービスの開発に必要な設備投資等 | 750万~2,500万円(従業員数により変動) | 中小企業1/2、小規模企業・再生事業者2/3 |
| グローバル枠 | 海外展開・輸出・インバウンド対応・海外企業との共同開発など | 最大3,000万円 | 中小企業1/2、小規模企業2/3 |
さらに、賃上げに取り組む事業者には以下の特例も用意されています。
- 大幅賃上げ実施企業:上限額を最大+1,000万円
- 最低賃金引上げ企業:補助率を最大2/3へ引上げ
3.申請スケジュールと準備事項
申請はすべて**電子申請(GビズIDプライムアカウント)**で行われます。
アカウント発行には2週間以上かかる場合があるため、早めの取得が必須です。
📅 スケジュール概要
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 公募開始 | 2025年10月24日(金) |
| 電子申請受付開始 | 2025年12月26日(金)17:00 |
| 申請締切 | 2026年1月30日(金)17:00 |
| 採択結果公表 | 2026年4月下旬頃 |
4.申請の基本要件(重要!)
申請企業は、事業計画期間(3〜5年)で次の4つの成果目標を掲げる必要があります。
| 要件 | 内容 | 未達成時の取扱い |
|---|---|---|
| ①付加価値額の増加 | 年平均+3.0%以上の成長 | 返還対象 |
| ②賃金の増加 | 年平均+2.0%または最低賃金上昇率以上 | 返還対象 |
| ③事業所内最低賃金 | 地域最低賃金+30円以上 | 返還対象 |
| ④仕事と子育て両立支援 | 従業員21名以上の企業は「一般事業主行動計画」を策定・公表 | 応募時必須 |
これらの要件を達成できなかった場合、補助金の一部返還義務が生じるため、数値設定は現実的かつ達成可能な計画が求められます。
5.審査のポイントと注意事項
審査では、単なる設備更新ではなく、「新たな価値創出につながる事業計画」かどうかが重視されます。
また、次のような事業は対象外となります。
- 単なる機械購入・設備更新のみ
- 他社計画の流用・類似申請
- 労働を伴わない資産運用的事業(例:コインパーキング運営)
- 公序良俗や法令に反する事業
さらに、申請書作成支援を依頼する場合は、高額報酬や不透明な契約を提示する業者に注意するよう警告が出されています。
6.補助対象経費の例
補助の対象となる主な経費は以下の通りです。
- 機械装置・システム構築費(必須)
- 技術導入費・専門家経費
- 原材料費・外注費・運搬費
- クラウドサービス利用費・知的財産権関連費用
(※グローバル枠は海外旅費や広告宣伝費も対象)
7.申請成功のポイント
補助金はあくまで「会社全体の事業計画の一部」として位置づけることが重要です。
事務局も、「補助金獲得を目的化した申請」ではなく、中長期の経営計画と整合性のある計画づくりを求めています。
💡 アドバイス
- 経営革新等支援機関(認定支援機関)やよろず支援拠点などの公的サポートを活用
- 付加価値の向上や賃上げにどう寄与するかを具体的に記述
- 自社技術の強みや差別化ポイントを定量的に示す
8.まとめと次のステップ
第22次公募では、生産性向上+賃上げ+地域経済活性化がキーワード。
人手不足・コスト高の時代だからこそ、「省力化×付加価値化」への投資が企業の競争力を左右します。
📌 参考リンク
※申請の際は公募要領を必ずご確認ください。

