「補助金を使って、実質1/3のコストで理想のシステムができた!」
導入当初、多くの経営者は高揚感に包まれます。
しかし、IT投資の真の戦いは、稼働した「翌日」から始まります。機械設備にはメンテナンスが必要なように、ITシステムにも「保守」と「継承」の計画が不可欠です。
これを怠ると、数年後には「月々の保守料が高すぎて利益を圧迫する」「開発会社と連絡が取れず、誰も中身を修正できない」という、
いわゆる「負の資産(デジタル遺産)」と化してしまいます。
今回は、事業投資プランナーの視点から、IT投資を10年先の「利益の源泉」にし続けるためのリスク管理術を解説します。
1. 補助金で「安く作る」ことの裏にある「保守料」の罠
中小企業省力化投資補助金(一般型)を活用すれば、最大8,000万円までの大規模開発も、自己負担を大幅に抑えて実現できます。
しかし、ここで注意すべきは、補助金は「初期費用」には出ますが、「月々の保守料」には1円も出ないという点です。
- よくある失敗: 初期費用を補助金で賄うため、あえて高機能なオーダーメイド開発を行った結果、導入後の保守・運用費が月額数十万円に。数年経ってみると、補助金でもらった額以上のコストを保守料として払い続けていた……という本末転倒な事態。
IT投資は「入口(導入)」の安さだけでなく、「出口(5年・10年のトータルコスト)」で判断しなければなりません。
2. ベンダーロックイン(特定業者への依存)を回避する
オーダーメイド開発における最大のリスクは、「その開発会社にしかシステムが触れない状態」になることです。
これをベンダーロックインと呼びます。
もしその会社が倒産したり、担当者が辞めたり、あるいは強気な値上げを要求してきたりした場合、経営者は「言いなり」になるしかありません。
これを防ぐためには、契約段階で以下の3点を確保しておくことが「経営上の防衛策」となります。
- 設計書の権利: システムの構造図(設計書)を自社で保有すること。
- ソースコードの開示条件: 万が一、開発会社が倒産したりサービスを継続できなくなったりした場合に、プログラムの中身(ソースコード)を引き渡す約束をしておくこと。
- 汎用的な言語での開発: 特殊な言語ではなく、他社でも修正可能な一般的なプログラミング言語を採用させること。
3. 「使い捨て」にしないための「継承」の視点
建設業や製造業の経営者であれば、先代から受け継いだ機械を大切に使い続ける文化があるはずです。ITも同じです。
事業拡大やM&A、あるいは次世代への事業承継を考える際、「誰でも運用ルールがわかるドキュメント」が整理されているシステムは、会社の「資産価値」を高めます。逆に、特定の社員の頭の中にしか使い方が入っていないシステムは、その社員が辞めた瞬間に「リスク」に変わります。
【プロの視点】「申請のプロ」であり「投資のパートナー」として
スリーウェイがお手伝いするのは、単なる補助金の書類作成だけではありません。
私たちは面談の過程で、補助金の採択要件をクリアすることはもちろん、経営者様が後悔しないための「投資の急所」を一緒に確認していきます。
- 「事業環境が変わった際、柔軟にシステムを改修できそうか?」
- 「提示されている保守料は、将来の利益成長を阻害しないか?」
- 「万が一、開発会社を変更したくなっても、データや知見が自社に残るか?」
こうした「経営の主導権」を守るための視点は、補助金の申請画面には出てこないかもしれません。
しかし、投資を成功させるためには不可欠な要素です。
補助金を活用して「安く手に入れる」ことを入り口にしつつ、そのシステムが将来の「足かせ」にならないよう、事業投資プランナーの視点でアドバイスを並走させます。
まとめ:IT投資を「使い捨て」にしないために
ITシステムは、正しく管理すれば24時間365日利益を生む「強力な武器」になります。
しかし、管理を誤れば、環境の変化に対応できず、毎月のコストだけを消費する「負債」に豹変してしまいます。
「今の検討案件、将来の改修コストやリスク管理は妥当か?」 「補助金を活用しつつ、自社に主導権が残る進め方がしたい」
スリーウェイでは、補助金の申請支援を通じて、御社の投資が真に価値あるものになるよう、経営の現場に寄り添ったサポートを行います。


