産地連携支援緊急対策事業を調べていると、

  • 「以前は別の名前だった気がする」
  • 「R5の事例は今の制度にも使えるのか」
  • 「制度が変わって、審査も厳しくなったのでは?」

といった疑問を持つ方が少なくありません。

結論から言うと、
R4・R5とR6以降で、制度の“本質”はほとんど変わっていません。

本記事では、

  • R4・R5「食品原材料調達リスク軽減対策事業」
  • R6以降「産地連携支援緊急対策事業」

について、違いと共通点を整理し、
R8年3月頃と見込まれる次回公募を検討するうえで
どこを重視すべきかを解説します。


R4・R5の制度概要(食品原材料調達リスク軽減対策事業)

R4・R5に実施された
食品原材料調達リスク軽減対策事業 は、

  • 原材料価格高騰
  • 輸入原料の供給不安
  • 国際情勢による調達リスク

といった課題に対応するため、
食品メーカーが 調達構造を転換する取り組み を支援する制度でした。

特徴は、

  • 国産原材料への切り替え
  • 原材料の調達先分散
  • それに伴う設備投資・商品開発

一体の事業計画 として評価していた点です。


R6以降の制度概要(産地連携支援緊急対策事業)

R6以降は名称を変え、
産地連携支援緊急対策事業 として実施されています。

制度名に「産地連携」と明確に入ったことで、

  • 食品メーカー単独の取り組みではなく
  • 産地(農業者・漁業者等)との連携 を前提とする

姿勢が、よりはっきり打ち出されました。

ただし、これは
「考え方が変わった」というより、
R4・R5で重視していたポイントを明文化した
と捉えるのが実態に近いと言えます。


両制度に共通する“変わらない評価軸”

R4・R5とR6以降を通して、
一貫して評価されているポイントは次のとおりです。

① 調達リスクが明確であること

  • なぜ現状がリスクなのか
  • 何が課題なのか

が、定性的・定量的に整理されているか。


② 国産原材料の取扱量が実際に増えること

  • 単なる「国産化したい」という希望ではなく
  • 数量ベースで増加が説明できるか

が重視されます。


③ 産地との連携が“実働”していること

  • 名義貸しのような連携ではなく
  • 誰が、何を、どこまで担うのか

が、事業計画に落とし込まれているか。


④ 設備投資が目的化していないこと

  • 設備を入れたいから申請する
  • 老朽更新が主目的

といった計画は、
R4・R5でもR6以降でも評価されにくい傾向があります。


違いとして意識すべきポイント

一方で、R6以降に意識すべき変化もあります。

産地連携の「見せ方」がより重要に

R6以降は、

  • 産地への支援内容
  • 連携の継続性
  • モデル性・横展開性

といった点が、
より丁寧に説明されることが求められる ようになっています。

これは、
制度が成熟し、採択事例が蓄積された結果とも言えます。


R5採択事例は、R8公募でも使えるのか

答えは 「使える」 です。

R5の採択事例は、

  • 調達リスクの整理方法
  • 産地連携の構造
  • 設備投資と事業計画の関係

を学ぶうえで、
今でも十分に参考になります。

重要なのは、
事例をそのまま真似ることではなく、

「なぜその構想が評価されたのか」

を読み解くことです。


まとめ|R8年公募を考えるなら、何を重視すべきか

R8年3月頃と見込まれる次回公募に向けて重要なのは、

  • 制度名の違いに振り回されないこと
  • 過去事例を「構造」で理解すること
  • 産地連携を前提とした事業構想を早めに描くこと

です。

R4・R5とR6以降は、
一本の線でつながる制度 だと理解しておくと、
検討の方向性を誤りにくくなります。